写真と雑記

■筑波山V字谷コース山行に同行参加

* ルートが登山地図に無い・道案内道標が無い・踏跡分岐が多い筑波山バリエーションコースの中でも最難関というV字谷コース、今年1月(「19-0120筑波山V字谷コース」)に独りで分け入った。

そしてその核心部でコルジェを塞ぐ最初の大岩を前に、何とかよじ登り越えても次に続く難所から独りで引き返すことは自分には無理だと引き返した。

* 2016年まで所属していた山の会のメンバーで、このコース挑戦が初めてのY君から道案内を兼ねて同行参加の誘いあり。

* 1月の独り山行では無理だと引き返したが、グループのメンバーがいれば何とか核心部を越えれるかも。難しければ以前歩いたことのあるコース(「16-1027 筑波山V字谷東尾根コース」に迂回する計画で同行参加することにした。

* 計画でのリーダーの ”今回はV字谷バリエーションルートの下見という位置づけで、無理をせず途中断念も想定”と。

* そしてV字谷コースからV字谷東尾根コースへの分岐点や踏み跡なき東尾根へ登山道ルートを確認しておくべく今月初め(「19-0404筑波山V字谷東尾根」)で下見を兼ねて歩き参加した。

 

■V字谷コースをV字谷東尾根への分岐C<標高470m>へ

* 筑波山梅林脇の登山口A<標高260m>から踏み跡がはっきりした道を250m登ると分岐点B1<標高260m>、そこを右に数m進むと左への分岐B2が見える。このB2から左に踏み跡がはっきりした道を上ると、V字谷からV字谷東尾根への分岐Cに出ることが19-0120での山行で判った。

* 前記の分岐B1を左に進むと、2年程前に歩いた「17-0226筑波山梅林コース」のルートで標高550m付近で林道コースに出る。

* 前記の分岐B1を左に数m進むと、右側にゴムホースそして赤いリボンの目印。ここがⅤ字谷コースの沢への入口だ。 

* ここから先は大小さまざまな岩、そして倒木、朽ちた樹木の破片で埋め尽くされた谷を上る、上る、上る。 

* 携帯GPSに計画ルートをダウンロードしてGPSをナビとして一面岩ゴロゴロの急斜面を登ったが、目印は今は上流からの途切れた給水ゴムホース、岩に記した赤いVマーク、枝に巻き付けたリボンなど。

* 分岐C<標高470m>付近で、核心部から引き返す場合に備えて右側に分岐B2からの踏み跡が確認できるる道を注意深く探し、目印になる樹木や地形状況を確認。

■東尾根分岐C<標高470m>から引返地点D<標高570m>へ /そして東尾根分岐C<標高470m>

* このあたりから岩・岩・岩の谷は急斜面(俯角45度にもなっている)で、谷幅が広がっている。また流れ落ちてくる水量も多くなり、登り越える岩も滑りやすくなっていて慎重に標高を上げていった。(下左写真)

* 目視では谷の分岐有無は判別出来なかったが、標高530m辺りから手元のGPSにダウンルードしている計画ルートから少し逸れかかっているかな?まだ誤差の範囲内か?と確信は無い。疑念をもちながら上ると先頭から ”赤いリボンマークがあるよ‼” との声で、さらに標高570m辺りまで登ってきた。

* 標高的にはⅤ字谷核心部まであと標高差30m程のみ、しかし急斜面の滑りやすい岩場。”更に標高を上げれば引き返す場合での下りのリスクは増す” とのリーダーのリスクマネージメント判断で、ここで引き返すことになった。

* 引返地点Dから東尾根分岐Cまでの標高差100mの急斜面の下り、岩や樹木を掴みながら(写真下中および右)。

一歩の段差が大きい個所では膝・足に不具合もあり下りが大苦手の俺は水に濡れた岩に尻も支点に「五点支持」でして下りた。

* 東尾根分岐からV字谷核心部へのルート検証

 自宅に帰ってGPSログを比較してみると下図のように、19-0120ではスムースに核心部へ到達できたが、今回の19-0429では標高500m辺りから左に逸れていた。

 引き返した地点の手前で赤リボンの目印があったが、幅広くなっている沢(?)をそのまま右に進めば核心部に行けたかも知れないが当てにはならない。

 計画段階で動画で観た核心部の状況を参加メンバーの目でみることが出来なかったが、引き返して良かった。

■V字谷東尾根コースに迂回し立身石、御幸ヶ原へ

* このルートは3回目の歩き、東尾根分岐Cから尾根への踏み跡も無い急斜面への取付き部は今月初めの記憶を頼りに上る。

* 標高差300mを俯角33度の急斜面。他の参加メンバーはスイスイ登るが岩・樹木を次々に掴みながらの這い登り。皆に遅れないようにと先頭を上り、これまで2度の山行と同じ所要タイム。いつもながら上っているときはシンドイが疲れは残らない適度の山歩き存分に楽しめる大好きなコースであった。

* 岩に根を這わせたアンコールのタローム寺院遺跡を思い出した樹木(写真上段左)、このルートが昔からの修行のみちだったのかと思わせる五輪塔(写真上段中)、ミツバツツジかな?(写真上段右)、二輪草(写真下段中)、少し時期遅れのカタクリの花との出会いも。

* 立身石に上る手前を崖沿いにトラバース、ツツジと樹林越しの絶景を前に昼食休憩(写真中段)

* ここの絶壁崖下から急斜面登ってくる道らしきものを発見。この道がV字谷から立身石へのルートか?

* 立身石の脚部で初めてロープと「立入禁止」表示あり。(写真下段左)

* この日スタートしたV字谷から立身石まで、出合ったハイカーはV字谷を下ってきた一人のみ。10連休の中の筑波山でも静かな歩きであった。

■御幸ヶ原から裏筑波~東筑波~つつじヶ丘~筑波山神社

* 計画では御幸ヶ原からケーブルカー沿いに筑波山神社へ下山予定であったが、歩く人が少なく静かで岩場も無い最も楽に歩けるルートということで、裏筑波へ大廻して下山した。

* 新緑、ヤマザクラ、二輪草の群生、ヤマブキそして筑波連峰加波山方面の絶景を楽しみながら下山。

■終わりに

* 『知らない自然・知らない道を見たい・歩きたい』と筑波山の非公式ながら名前が付けられている全バリエーションルート踏破を目指していて、「V字谷とV字谷東尾根」を歩くこと今度が4回目、今度も出来なかった。日頃の単独山行では筋力や技量で難しいと感じているが、いずれまたいい時期にグループで機会があれば歩いてみたい。