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■日本一長い路線バスで五条から十津川街道を十津川温泉へ
* 全長166.9㎞/停留所数167/6時間30分の日本一長いという路線バス、その約半分の区間で五条駅から十津川温泉まで75.9㎞/3時間を乗車した。
* この時期、このバスを利用し十津川温泉に宿泊すると、宿で乗車賃をキャッシュバックしてくれるキャンペーン中。ガイド兼のバス運転手曰く ”きょうはキャンペーンで大勢のかたの十津川までのご利用有難うございます”。宿で2,650円の返金があった。
* 五条の街はあいにくの雨。暖房でバスの窓ガラスは結露で真っ白。写真は撮れないが、タオルで拭き拭き雨の中の山里の眺めを楽しむ。バスが標高800mの天辻峠を越えて秘境十津川村へ入ると、晴れてきた。
* バスが標高800mの天辻峠を越えて秘境十津川村へ入ると、雨はあがった。
* バスは上野地で20分の休憩。
* 目の前には十津川渓谷に架かる全長297m/高さ54mの「谷瀬の吊り橋」。
* 当然、計画時から楽しみにしていた橋渡り。歩くたびにユラユラ揺れるスリル満点の吊り橋を大急ぎで往復。いい眺めだった!!
* 十津川とダム湖沿いの道を日本一大きな十津川村を縦断し、十津川温泉に。
* 十津川温泉バス停で下車したが、ここでもバスは20分の休憩で、バス停には足湯も完備されていた。
* 十津川村には湯泉地温泉、十津川温泉、上湯温泉の3つの温泉があり、加温・加水・循環を一切行わない「源泉かけ流し」で、宿泊した民宿の飲料水も全て温泉、24時間入浴ができた。
■ 熊野街道小辺路・果無峠越え
◆ 十津川温泉から果無集落へ
* 十津川に架かる赤いアーチの柳本橋をわたると果無への古道登り口。
* 天空の郷「果無」集落がある稜線まではツズラ折りの石畳の急坂をジグザグに折り返しながら登る。
* 果無の郷で、日頃の癖でルートを外れ、石畳みの古道にそった石垣の上からの展望を確かめて、勘違いで目指す方向を間違えて逆に進み、急斜面の藪漕ぎに迷い込んでしまった。
この日の計画では時間的な余裕がなく、”懇切丁寧で完璧といえる古道案内標識に従順に従うべし”と心新たに。
* 古道は案内チラシの写真にあった果無集落「村の看板おばちゃん」のお家の庭に入ってゆくが、雨戸は閉まっており人の気配なし。会って話を聞くのを楽しみにしていたのに、残念。
◆ 果無集落から果無峠へ
* 古道には西国三十三観音像や観音堂など道行く参詣行者への仕掛けがいっぱい。
* 平らな高原台地には近くに住む住人の水田『天水田」もあったようだ。
* 観音堂あたりまで上ってくると古道は急な石畳階段になり、ペースはスローダウン。
* この日の最高標高である果無峠(1,085m)まで上ってくると、想定内だが計画より25分遅れ。これから苦手の下りを頑張らなきゃ。
◆ 果無峠から熊野川河畔の八木尾へ
* 果無峠から下りに入ると、何故か膝・足首の体調がおかしい。計画した地点で通過予定時間より徐々に遅れだし、三十丁石標で60分程遅れ。
* 石畳の階段・坂を下るのに、膝・足首はガクガクでゆっくりゆっくり。
途中、昼食休憩も入れ遅延対応策を検討しながら下る。
* 丘陵の坂道を下りきり、熊野川沿いの八木尾についたら何と計画から2時間遅れ。
残すは熊野本宮大社まで平坦な古道を約5㎞だが、この日の予定の熊野本宮大社参拝と宿泊予定地へのバス出発時刻には間に合いそうにない。
* そこのバス停で通過時刻を確認すると、ラッキーなことに一日3便だけのバスが30分後。
ここを逆方向にキャンプ用装備で通過するおじさんと情報交換しながら、熊野川の川原でゆっくり休憩。
◆ 八木尾から本宮大社へ
* バスで本宮大社前まで行き、この日の宿がある小口へのバスを計画から次の2時間後に遅らし、宿のチックイン予定が17時頃になることを連絡。
* 本宮大社社殿と明治時代の熊野川大洪水で流出したという河原にあった旧社殿「大斎腹<オオユノハラ >」を見学しても時間が残り、熊野古道のクライマックス、八咫烏<ヤタガラス>の幟がある大鳥居をくぐり158段の石段を登り、この日2度目の本宮大社参拝ができた。
* この日、「小辺路果無峠越」では十津川温泉での多くの宿泊者でも歩く人はいなく、途中行き交うハイカーもいない、静かな独り占めの古道歩きであった。
そして脚・足首の不調で計画から大きく遅れたが、一部バス移動に変えて予定のコースを全て回れて、良かった。
■熊野街道中辺路・小雲取越へ
◆ 小口自然の家
* 小口地区は熊野古道随一の難所という熊野古道中辺路の大雲取越と小雲取をつなぐ宿泊地。
* ここにはキャンプ場の外に民宿が2軒のみ。その内の1軒の民家に予約しようとしたらそこの老夫婦にとってこの日は休養日ということで休み。そこで残る1軒である「小口自然の家」をウェブから熊野トラベルに前納して予約。(宿に直接電話でも予約できたのかも?)
* この民宿は過疎で廃校になった中学校(かな?)の校舎を改装したキャンプ場併設のユニークな施設で、いい宿であった。
* 泊まった土曜日、宿泊客は大雲取越を歩いてきて翌日は小雲取越を歩くという千葉・佐倉からの若者2人と翌日は大雲取越を歩くという海外・オーストラリアからのカップル2人および中東からの1人を入れて6人のみであった。
◆ 小口~小和瀬~稜線(桜茶屋跡手前)までの上り
* 当日の朝、前日の体調不良は回復しているようだが、①計画していた熊野古道随一の難所という大雲取越を時間通りに歩けるか? ②また代案として計画していた小雲取越だったら大丈夫か? ③双方とも中止して一番バスで新宮に向かい電車とバスで熊野三山の残り新宮・熊野速見大社と熊野那智大社および那智の滝をまわるか? と民宿を出発する間際まで迷う。結局、民宿の方の助言も得て②の小雲取越を歩くことにした。
* 登山口から稜線まで標高差約350m程の石畳の古道、民宿を少し遅れて出発してきた千葉佐倉からの2人に追いつかれ、しばらく話しながら一緒に上るが、先に行ってもらい、あとはマイペースで楽々稜線へ。
* 少し不安だった脚の調子は大丈夫だ!!
◆ 「桜茶屋跡」から絶景の「百間ぐら」への稜線
* 「桜茶屋跡」からは緩やかな起伏の古道、今も休憩施設がある「茶屋跡」や「賽の河原地蔵」、もうすぐ天皇になる皇太子が若いころ歩いたという石碑を過ぎると絶景の「百閒ぐら」に。
* 「百閒ぐら」の手前で後ろから追ってきた若い高校生グループ10人程に先をゆずる。
* 「百閒ぐら」からは前日歩いた果無<ハテナシ>方面の山々の大パノラマ。
この旅一番のいやされる絶景だ!!
◆ 「百間ぐら」から熊野川河畔・請川へ下る
* 脚の具合も問題無く、本数が少ない桶川から新宮へのバスの時間に合う調整しながら、宿で作ってくれたおにぎり弁当での昼食休憩を折り込み、どんどん下る。
* この熊野古道の道は多くの若者のトレランコースみたいで、上り下りと行き交う。百閒ぐらから桶川まで標高差400m程、往復で相当なアップダウンだ。うらやましい!!
* 高度がどんどん下がると木々のスリット越しに熊野川が見え、今日のゴール請川と本宮大社がもう直ぐだと参詣行者も感じただろう。
* 予定通り、バス到着3分まえにゴール。
◆ 請川からバスで新宮駅へ
* 雄大な熊野川沿いの168号線を熊野三山・熊野速水大社の新宮へ。いい景色だ!!
* バス通りの志古、神丸、田長には川舟の乗船場があり、熊野速水大社への川での参詣道「川の熊野古道・熊野川」だ。時間があれば楽しめそうだ。
* 新宮駅に着くと、伊勢への電車出発まで50分待ち。駆け足で駅から歩いて熊野速水大社への参拝も出来たな。あるいは、伊勢方面へ1時間遅い次の電車にすれば、「川の熊野古道・熊野川」も楽しめたかも。
この日、当初計画の「大雲取越」の代案「小雲取越」への事前検討不足が悔やまれる。
◆ 新宮から伊勢へ「電車の熊野古道・伊勢路」(こういう呼称は見当たらないが)
* 電車先頭車両の運転席横の正面窓から、次々に現れる熊野灘海岸入り江の町〃、初めての夕暮れの眺めを満喫すること3時間の旅であった。
■ 伊勢神宮
◆ 外宮<ゲクウ>(豊受大御神を祀る豊受大神宮)
◆ 月夜見宮
◆ 内宮<ナイクウ>(天照大御神を祀る皇大神宮)
◆ おはらい町・おかげ横丁散策