■渡良瀬川・渡良瀬渓谷鉄道
「関東ふれあいの道」全コース踏破挑戦の折に栃木県および群馬県のコースを歩いていて、これまで15回ほど渡良瀬川流域を歩いたり渡良瀬渓谷鉄道を利用して愛着があった。そんな折、先月初めにNHKBSプレミアムで「新日本風土記・渡良瀬川」の再放送があった。そこで繰り返す洪水での足尾銅山による鉱毒被害と安中村を廃村し造られた「渡良瀬遊水地」の歴史とラムサール条約に登録されている湿地の自然を知り、歩いてみたく出かけた。
■渡良瀬遊水地
渡良瀬川・巴波川・思川が合流する谷中村一帯を利根川水系の治水の遊水地として整備され、洪水対策と水確保のために湿地の保全・再生が計られている。
■廃村となった谷中村史跡保存ゾーン
* 墓地、お寺跡、そして高台には神社跡や役場跡など保存されている。
* 遊水地の案内チラシ(ガイドマップ)には「成り立ち」で、”旧谷中村民の移住問題など人々の大きな犠牲のもとに作られた”の記述あり。
* 調整地の谷中湖の形状がハート形になっているが、❤の凹んだところが旧谷中村の中心部分で、保存するためにこの形状になったようだ。計画を推進した役人もいろいろ気を使わざるを得なかったのだろう。
■アシと草花と
* 準絶滅危惧種という「アマドコロ」(中段右、下段左)や「チョウジソウ」(下段中右)も見つかった。
■3県境
元々の渡良瀬川・巴波川・思川は栃木(栃木市)・群馬(板倉町)・埼玉(加須市)の県境となっていて、この遊水地整備で流路は大きく変更されているが、県境は元の蛇行していた流路のまま。
3つの川の合流していた地点の3県境そのものは、堤防で囲われている遊水地外で東武日光線柳生駅近くの田畑の中にあり、幅40㎝程の小さな水路が設けられているようだ。(わざわざ見には行かなかった)